簡易的なまとめです。
主なルール
漢字1字は、構造的には、1つの基部と0以上の付加部で構成されている。
基部は、独立して「表語文字」または「表音文字」として機能する。表語文字は特定の単語を表し、表音文字は特定の音節類型を表す。表音文字の音価は表語文字としての単語価値に由来する。表語文字の形は単語の語義に由来する。
付加部は、独立的に機能せず表語文字または表音文字に付加されるもので、「意味分類符」または「注音符」または「飾符」として機能する。意味分類符は意味ジャンルを表す。注音符は音節類型を表す。飾符は音も意味も表さない冗長な符号である。
以下では、独体表語文字、独体表音文字、表語文字+付加部、表音文字+付加部の4種類に分類した。
独体表語文字 VS 独体表音文字のみ、文字の起源ではなく、現在の用法に従って分けられている。すなわち現在一般的な単語価値が、当初の価値を維持したもの(本義)である場合は表語文字、あるいは表音用法に由来する二次的なもの(仮借義)である場合は表音文字とした。言うまでもなく、文字の起源としては表音文字も全て表語文字である。また、起源不明の文字は安全のため全て表音文字として扱った。
独体表語文字 VS 独体表音文字以外は、文字の(構造的な)起源よって分類している。文字全体がさらに表音用法に由来する二次的な単語価値を獲得している場合には★を付している。
単語は「綴り 音価 意味」の3つをセットにして示している。すなわち、「一 *ʔit 1」という表記は、現在一般的には「一」と書かれ、「*ʔit」という音と「1」という意味を持つ単語のことである。単語の音価は通常、(Baxter & Sagartの表記をやや変更した)上古音で示される。
※付きの文字には追加のコメントが有る。
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